日本画と草木染めのコラボ「万葉のひかり〜墨彩画と草木染の織りなすやまとのこころ」展が開催中、2023年4月16日まで
鋸南町の菱川師宣記念館で「万葉のひかり~墨彩画と草木染の織りなすやまとのこころ~」展が開催されている。日本画家、佐藤隆良さんの作品22点と桜染めなどの染色家、藤井悦子さんの作品21点が展示されているコラボレーション企画だ。
万葉集には、日本の四季や自然の美しさが表現された和歌が収められている。その和歌に描かれている色を、藤井さんが「草木染め」でシルクのスカーフに表現。また、和歌に描かれている風景を佐藤さんが墨彩画として描き、スカーフと同時に掲示している。
佐藤さんと藤井さんのコラボ企画は、これまで道の駅保田小学校で開かれたことがあるが、同記念館では初めて。現在、観光客をはじめ、たくさんの人が訪れている。
「日本には昔から色を表現する美しい言葉がたくさんあります。今は、横文字で色が表現されてしまっていますが、日本古来の世界を知っていただければ」と藤井さんは話す。展示会には、桃染色(つきぞめいろ)、曙色(あけぼのいろ)、桜鼠色(さくらねずいろ)、朱華色(はねずいろ)など、普段聞きなれない言葉の色を見ることができる。
「たとえば、日本の青は藍が基本で、昔、藍を入れていた瓶をのぞくと自分の顔が映ったので、藍を”瓶覗き”と言ったりする。言葉が素敵だと思うんです」と藤井さんは語る。
藤井さんは、鋸南町の草木染め同好会「きょなん楽染めの会」の講師も勤めており、現在、道の駅きょなんの休憩所では、同会の会員が制作した草木染めのTシャツ、帽子、バッグ、スカーフも展示されている。
会期 令和5年2月14日(火)~4月16日(日)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
開館時間 午前9時~午後5時
入館料 一般・大学生500円、小中学生400円
問い合わせ 菱川師宣記念館 電話0470-55-4061