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菱川師宣記念館で企画展「浮世絵に描かれた日本の妖怪たち〜振り向けばもののけの夏」が開催中

夏の風物詩といえば、幽霊や妖怪に関する展示会。現在、菱川師宣記念館で企画展「浮世絵に描かれた日本の妖怪たち〜振り向けばもののけの夏」が開催中だ。怖いけれど、どこかユーモラスな妖怪を描いた浮世絵を100点、紹介している。展示を見ながらクイズに答える「もののけクイズラリー」もあり、親子で楽しむことができる。

 

日本人は古来より、目に見えないものや、得体の知れないものを「もののけ」として捉えてきた。「江戸時代に入ると、江戸っ子たちは怖いもの見たさで、もののけを妖怪というキャラクターにし、怖さを面白がっていた」と学芸員の笹生浩樹さんは解説する。

今回の見どころの一つは、妖怪絵を得意とする月岡芳年の作品だ。中国と日本の妖怪話を描いた「和漢百物語」全26枚シリーズや「新形三十六怪撰」を一挙公開。幼少時代の武田信玄が、喋り出した木馬を切り倒すと、その正体はタヌキだったという絵、または、妖怪の鵺(ぬえ)を武将が取り押さえ、とどめを刺す作品が紹介されている。芳年は幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師で、劇画のような画風が特徴。躍動感のある筆致で、見るものを魅了する。

 

さらに、歌舞伎役者を描いた役者絵も展示されており、妖怪を扱った歌舞伎の演目も知ることができる。「実は、夏に妖怪ものを流行らせたのが歌舞伎なんです」と学芸員の笹生さん。「有名な歌舞伎役者が夏休みをとっている間に妖怪ものを上演したら、たまたまヒットしたというのが始まりです」と話す。

そのほか、明治時代の新聞に掲載された錦絵も展示。実際に起きた事件の一場面を、浮世絵師が妖怪というキャラクターを使って表現している。「妖怪に関する面白い話を知ることができるので、絵を見ながら楽しんでほしい」と笹生さん。

 

「もののけクイズラリー」に参加し、展示作品から出題するクイズに答えると景品をゲットできる。また、7月21日と8月11日の午後1時半からは学芸員によるギャラリートークもある。9月23日まで。

・開館時間

9時00分から17時00分まで(入館は16時30分まで)
 

・休館日

月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
年末年始(12月29日から1月3日まで)

 

・入館料

一般・大学生 500円(400円)
小・中・高校生 400円(300円)
※( )内は団体20名以上の料金

 

・アクセス

電車:JR内房線保田駅 または安房勝山駅下車 徒歩15分
車 :高速富津館山道路 鋸南保田ICより5分 国道127号沿い 道の駅きょなん内

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